『あっぷるの庭』(認知症対応型デイサービス)の昼食は、 利用者と職員で一緒に作り食べる時も同席して楽しく頂いております。
その昼食の食材の買い出しに利用者とお出かけした時の話です。
アパートにお独りでお住いのYさん(82歳女性)は、認知症状の進行によりお買い物や食事の準備も難しくなり、 お弁当の宅配サービスと『あっぷるの庭』を利用するようになりました。
『あっぷるの庭』でのYさんは職員と共に調理や盛り付け、配膳されるだけでなく、後片付けにお洗濯となんでもお手伝いくださいました。
そんなYさんと食材の買い出しへ二人で出かけた時のことです。
スーパーでの買い物を終え車両へ向かう最中、 Yさんは段ボールいっぱいの食材を抱えた私を心配されており、 ご自分の足元の縁石に気が付かず躓かれ転倒されてしまったのです。
私の不注意、危険予測ができていなかったことが原因でしたが、 ご家族様が受診対応してくださった結果、右手を打撲されており、痛みと腫れがしばらく続いてしまいました。
改めて本人とご家族様へお詫びをすると、 Yさんからは『私買い物に行ったんだ。忘れちゃっててごめんね。また連れてってね。』との返答を頂戴し、 ご家族様からは『普段私たちがしてやれないことをやって下さってるんですから、 気を付けてこれからもまた連れてってやって下さい。』との言葉を頂戴いたしました。
今回のお二人の言葉から、ケアを行う上での責任を痛感すると共に ご本人様、ご家族様にも支えられケアをさせて頂いていることを再認識し、 そして感謝した出来事でした。